俺は友野とヤリたくて、峯は ちづと、そして、安パイは、巨乳の秋恵ちゃんと……。

どんより曇った空の下、高校生の俺たちは、ユメもキボーもない青春の日々を送っていた。
 17才が美しい歳だなんて、誰が言った?

友野が教師の吉田とデキてたって構わない。デブの安パイの胸を揉んでるだけじゃ、ダメなんだ。
  ちづは、峯のことを「好きだ」なんて言っちゃうし、安パイだって秋恵ちゃんに胸を揉まれてラブラブだ。
  俺は、友野とヤレりゃいいんだ。今じゃなきゃダメなんだッ!

傷心の友野を海に誘ってはみたものの、病弱の彼女は調子悪くなっちゃうし、俺のチ×チ×は立たないし……。
 俺たちの恋は、そして俺たちの“明日”は、どうなる? 

 

『神童』『コドモのコドモ』と映像化が相次ぐ、さそうあきら作品。しかし、数あるさそうマンガの中でも、幻の傑作として名高い「俺たちに明日はないッス」を、『百万円と苦虫女』『赤い文化住宅の初子』のタナダユキ監督が映画化を熱望し、今回の映画が実現した。短編連作である原作から、監督は、高校生が主人公の3編「ロマンス」「揺れています」「教えてください」を選び、『神童』に続くさそうマンガ映画化作品となる向井康介が脚本を執筆した。

やるせなくて、行き場の無いモヤモヤを、へらへらと笑いながらやり過ごすしかなかった17才という時間。痛い目ばっか見て、明日なんかちっとも見えない苛立ちを、小さな心にいっぱい抱えて思い切り持て余して。楽しいことなんかひとつもなかったはずなのに、けれどやっぱりあれはかけがえのない時間だったと、そう思えるような、そんな時間を切り取った原作に心奪われました。(タナダユキ監督)

原作は、セックスにまつわるあれやこれやを、ときにスラップスティックに、ときにブラックに、ときに情感たっぷりに描き出した全18篇。1994年から96年までビックコミックスピリッツに連載されていた。『神童』で手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞したさそう作品の中でも“短編漫画の傑作”と評されている。現在、原作は、品切れ状態で入手困難だったが、今回映画化に合わせて復刊が決定された。→原作「俺たちに明日はないッス」詳細情報

 

出演は、比留間に『奈緒子』(07/古厩智之監督)『フレフレ少女』(08/渡辺謙作監督)『ホームレス中学生』(08/古厩智之監督)と映画出演が相次ぐ柄本時生。峯に『シャカリキ!』(08/堤幸彦監督)の公開も待ち遠しいD-BOYSの遠藤雄弥。安藤にこれが映画初出演となる劇団ロリータ男爵の草野イニをはじめ、『風の外側』(07/奥田瑛二監督)『愛のむきだし』(08/園子温監督)の若き実力派 安藤サクラ、グラビアで活躍する一方「キューティーハニー THE LIVE」『少年メリケンサック』(09/宮藤官九郎監督)への出演で演技へと幅を広げる水崎綾女、雑誌「nicola」のモデルとして人気を獲得し『闘茶』(08/ワン・イェミン監督)へも出演した三輪子などこれからの日本映画を担う若手俳優陣に、ダンカン、田口トモロヲをはじめとする個性派、実力派が顔を揃えた。

 

脚本には、『どんてん生活』(99)『ばかのハコ船』(02)『リアリズムの宿』(03)『リンダリンダリンダ』(05)『松ケ根乱射事件』(06)で山下敦弘監督の作品世界を支え、さそうマンガの映画化では『神童』(07/萩生田宏治監督)にも参加した向井康介。

撮影に、『ワンダフルライフ』(99)から『歩いても 歩いても』(08)までの是枝裕和作品に参加、近年では『ハリヨの夏』(06/中村真夕監督)、『恋するマドリ』(07/大九明子監督)など若手女性監督作品への参加も多い名カメラマン山崎裕。

録音に『ユリイカ』(01/青山真治監督)『サッドヴァケイション』(07/青山真治監督)『砂の影』(08/甲斐田祐輔監督)で独自の音世界を構築する菊池信之。

編集に『ALLWAYS 三丁目の夕日』(04/山崎貴監督)といった大作から『天然コケッコー』(07/山下敦弘監督)『ゆれる』(06/西川美和監督)『ハッピーフライト』(08/矢口史靖監督)といった意欲作まで日本映画を支える宮島竜治が参加するなど、日本映画の至宝ともいうべきスタッフが集結した。

 

主題歌には、あの銀杏BOYZが参加!! 曲は、1971年に南沙織が歌い、89年には森高千里がカバーした名曲「17才」。作詞は有馬三恵子、作曲は筒美京平。「歌い手と同世代のファンが感情移入できる新しいタイプのアイドル・ポップス」を誕生させたと評させる歴史的名曲である。この曲は、脚本段階で向井康介がチョイスし、タナダ監督は、「歌詞の素晴らしさ。誰しもが通る17才という危うい年齢。煌めいていた人もそうでなかった人も、確かに生きていたという生命力を感じた」とこの曲を主題歌に決定し、銀杏BOYZに参加を依頼。

銀杏BOYZ以外、考えられませんでした。初めて聴いた時、主人公の比留間の感情のうねりがあまりに胸に迫り来て、感激のあまり言葉を失い、その日は食事も取れなくなりました(笑)。歴史に残る名曲が生まれた瞬間に立ち会ったような感覚で、「大変なものを聴いてしまった!」と怖くなるほどでした。鳥肌が立ちました。(タナダユキ監督)

しかも銀杏BOYZとしては、初カバーにして、初映画主題歌となる。→主題歌「17才」詳細情報